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小学校第6 学年用放射線学習指導計画
福島原発事故の影響は,最近はあまり報道されなくなりました。しかし,事故影響がなくなったわけではありません。
土壌汚染の事実,避難解除・補償に関する課題,再稼働に関する動き, このところ報道される各地の小中学校における避難者の子どもへのいじめ,などです。事実を知ることがいじめを防ぐひとつの力になると判断した私たち(桐山ゼミ)は,小学
校第6 学年用放射線学習指導計画を作ることにしました。その際,公教育の中立性を担保するために,
・原子力依存という国策是認の伝達講習的な授業にならないこと
・いたずらに事故影響の事実を誇張し危険性をあおるようなことにならないこと
に留意した。そのために,教材としての価値中立性・客観性を保つ必要があり,使用する4種の資料・副教材
1) ほうしゃのう きほんのき 子どもを放射能から守る全国ネット(資料A)
2) 放射能ってなんだろう 八王子ハカルワカル広場(資料B)
3) 文部科学省放射線教育資料(資料C)
4) 福島県作成放射線教育資料(資料D)
を下記の観点から比較・検討しました。
①取り上げている内容
②説明のわかりやすさ
③記述の全体性・トータリティ
④知識の背後に見える意図-何のため知識か
⑤背後にある価値観や世界観
⑥公教育・公立小学校の指導で使えるところ-教材の有用性
⑦公教育・公立小学校の指導で使えるところ-記述の中立性
検討結果を踏まえ,資料・副教材は複数使用する指導計画にしました。
追記すしますが,教育の実践は事実を知らせることだけではありません。学習者に行動のための価値判断をさせることなしに教育は成り立たないと考えます。
・・・知る→判断する→行動す る→知る・・・
という学びのサイクルそのものが「人間が生きる」という実相その
ものであるゆえ,今の日本の学校教育(理科教育)を「生き方」の学びに作りかえて
いく必要がある,というのが私たちの主張です。そのひとつの型が,本学習指導計画・指導案になりました。桐山ゼミは2017年度で終了します(桐山教授が定年退職のた
め)。
指導案(略案)のダウンロードは下記の画像をクリックしてください。
この猫の名は「御ニャン候」といいます。