学歴・学位・職歴
奈良県橿原市出身、橿原市立畝傍中学校・奈良県立畝傍高等学校卒業
広島大学理学部物性学科卒業 広島大学大学院理学研究科物性学専攻博士課程前期修了
学校教育学博士
奈良県立高田高等学校理科教諭(物理)、奈良県立教育研究所研究指導主事(理科)などを経て、
創価大学教職大学院教授
著書:「小学校理科「物理・天文分野」の指導」(大
学教育出版) のほか単著3冊、私家版編著 1冊
論文:日本物理教育学会誌など多数
学会発表:日本物理学会など多数
専門:環境物理/科学教育
研究分野
Ⅰ.公開データから探る原発放射能汚染
Ⅱ.エネルギー・防災教育と教材化
Ⅲ.科学的リテラシーを育成する理科教育方法
興味ある分野:エントロピー論、天体観測
所属学会:日本物理学会、日本物理教育学会、日本環
境教育学会、エントロピー学会
生い立ち
奈良県橿原市で育ち、小学校では成績が悪かった(5段階でいつも1と2、たまに3)。中学校では社会科が好きに。畝傍高校では進路を間違い、2・3
年生を文科系で過ごした。卒業後は、大阪府立大学経済学部に入学するも、文科系の勉強が肌に合わず、翌年に広島大学理学部物性に再入学。数学は独学、
物理はやらなかった(化学・生物で受験)。大学ではバンドをやったりして遊ぶも苦労して物理をマスター、同大学院ではプラズマ分光学を学ぶ。卒業後、
広島市内の公立中学校理科教員を4年やって奈良県に戻り、高校物理教員に。
高校教員時代の物理教育研究リスト
不思議なことに、奈良県教育委員会優秀教員になった。そして、ありがたくも2006年から
創価大学で働かせていただいている。その間、物理教育の教材作りと教育・研究にのめり込み、脱原発の精神を忘れかけていたことも。そうした中、2011年3月11日午後2
時46分に 東日本大
震災が発生、このとき八王子の自宅も大きく揺れ、書棚が倒壊する寸前までいく。地震と津波、政府・東電の対応不備により福島第一原発が炉心溶融、制御不可能
に。福島・東北はもとより関東も放射能に汚染された。このとき以来、私は自分の教育実践のふがいなさを反省し涙し、脱原発に本気で取り組もうと決意し
た。理科 教育を入れ替えようと心を鬼にした。今、放射能汚染の事実が人々の記憶から決して忘れられないように記録し続けようと取り
組んでいる。3 年後の今も、なお14万人の人々が避難生活を強いられていることを忘れてはならない。
京大原子炉実験所の小出裕章先生は、週刊現代2011年7月2日号で次のように述べた。「福島第1原発から放出された放射性物質は、県境を越えて日
本中に広
がっています。いや、国境さえも軽々と乗り越えて、世界中に広がっています。もはや地球上に、この汚染から逃れられる場所はないのです。放射能は目に見えない
し感じることもできません。だからこそ行政はしっかりと線量を計測し、知らせなければなりません。そして、我々はどこにいようが、その数値に注意を払
わなくて
はならないんです。3・11を境に、私たちの世界はそんな場所に変わってしまった。そして私たちは、そこで生きていくしかないのです。」 この文章は当時の私
の胸をえぐった。我々理科教員には、もはや面白い理科、楽しい理科といったものだけでは、教育の名にさえ値しないと思われる。真摯に、批判的検討精神
を養う科 学的リテラシーを育成する指導方法を模索しなければならないだろう。
拙著「生活科学」終章より引用。
母校の奈良県立畝傍高等学校。
県立高校では御三家とよばれ伝統がある。
ここには味のある先生方がいらっしゃった。
創立120周年も間近。
母校の広島大学理学部1号館、原爆投下に耐えた不屈の赤煉瓦。
泊まり込みもたびたび。
ここで学んだこと95%、残り5%を現場で学ぶ。
かつての大学は東広島市へ移設し、今はやすらぎの市民公園に。