37期生の卒業生の皆さん、ご卒業誠におめでとうございます。2007年4月、桜花爛漫の創大キャンパスに皆さんをお迎えして早や四星霜。誠に「光陰矢の如し」を実感致します。このたび見事に学業を全うされ、学位記を手にされますことを心からお喜び申し上げます。また、陰で支えてこられたご両親、ご家族の皆様方のお喜びはいかばかりかと拝察申し上げます。
皆さんお一人お一人にとって、ここに至るまで道のりは決して平坦ではなかったことでしょう。私自身、皆さんとの出会いは、順風満帆の人よりも、壁にぶち当たり、苦悩する人との出会いの方が、いっそう深く心に残っています。
希望にあふれて入寮したものの、なじめなくて苦しんだ友。朝起きられない自分を怠惰だと責め、医者にかかってようやく病気が判った友。恋愛の葛藤に苦しみながらも、迷いを振り切るように学業に専心した友。降って湧いたような就職難の時代に、何度も不採用を突き付けられ涙した友。すべては尊い人生の財産です。そして、そのすべてを成長の糧に変え、前進の追い風にしていくのが、創立者池田先生に教えていただいた創価の生き方であり、創価教育の大城である我が学び舎に集った創大生の証であります。皆さんは本当に見事に成長されました。そのことを思うと私はただただ感涙を催します。皆さんの成長の姿に我々教員もどれほど啓発されたかわかりません。
わが37期生の活躍の中から、経済学検定団体7連覇の快挙が生まれました。ある友は2年連続で箱根駅伝を走りました。中国とのデュアル・ディグリー1期生は全員が中国語の達人となりました。難関の国家試験や教員採用試験の合格者、この就職氷河期に世界の一流企業より堂々たる採用を勝ち取った友等々、勝利の実証は枚挙に暇がありません。
その皆さんの苦闘、活躍、勝利をいつも温かい心で見守り、励まして下さったのは皆さんのご両親、そして創立者池田先生です。先生のお心はいつも創大生と共にありました。先生は37期生が在学した4年間に100を超える名誉学術称号を受章され、その授与式の多くを本学にて挙行してくださいました。これも先生ご自身の勝利のお姿をもって創大生を励まして下さったと拝します。創立者の大恩の深さも時と共に実感を増していくことでしょう。
ともかくも人生の本番はここからです。創大生の誇りを胸に、今度は社会という荒波の中で生き抜き、勝利の実証を打ち立てて行ってください。そして、我がキャンパスを心の故郷として、いつでも還ってきてください。皆さんの更なる成長を楽しみにお待ちしています。
2011.3..21 (『勝利の旭日』創価大学37期卒業文集より)