35期卒業生の皆さんへ
学生部長 山岡政紀
35期生の皆さん、ご卒業誠におめでとうございます。
2005年の四月、大きな理想を抱いて創大の門をくぐった皆さんが、四年間の研鑽、数々の出会い、時に苦闘を経て、実力と人格を身につけ、その理想の実現のためにいよいよ社会へと旅立つ時を迎えました。緑豊かなこのキャンパスでの掛け替えのない日々を振り返るとき、皆さんの感慨もひとしおでありましょう。また、皆さんを創大に送り出したご両親、ご家族のお喜びはいかばかりかと拝察申し上げます。
35期生の皆さんとの様々な出会いを回想してみると、お一人お一人と語らう中で共に悩み、共に喜んだことが思い起こされ、胸が熱くなります。皆さんの奮闘や成長の姿に触れ、私自身どれほど力を頂いたかわかりません。皆さんとの出会いに感謝したいと思っています。
わが創価大学は申すまでもなく、世界の恒久平和のために生涯を捧げてこられた創立者・池田大作先生が、その思想と行動を未来の青年に託すために、生命を賭して創立された大学です。創立当時、43歳であられた創立者ですが、39年目を迎えて81歳となられた今日もなお、大学建設のため、学生の激励のために、休むことなくお力を注いで下さっています。まさに、創立者の半生は創価大学の建設と共にあったのです。
2003年1月、今再びの創大建設へ全力投球を開始され、以来、創大は第二の草創期と呼ばれています。その最中に創大に入学し、貴重な四年間を過ごされた皆さんは、使命深き皆さんであると拝します。
35期生の入学式の際に上海財経大学から173番目の名誉学術称号となる名誉教授を受章された先生は、2006年10月の創大祭で歴史的な200号の名誉称号を受章され、まもなく皆さんと共に250号の名誉称号を受章されます。この四年間に78もの名誉学術称号を、しかもその大半を創大キャンパスで35期生の皆さんと共に受けてこられました。その光景は常に、平和のための誠実な行動には必ず賛同と友情の絆が結ばれるという方程式を証明する峻厳な儀式でありました。加えて創立者の謝辞には、この尊い平和の絆を未来に継承せよとの、創大生へのエールが添えられていることが常でありました。
創立者とともにこの貴重な四年間を過ごされた皆さんこそ、創立者の真の後継者であることを、私は確信をもって申し上げたいと思います。本年1月初頭にも創立者は、35期生の皆さんに対し、「君たちの中から、偉大な大学者も、大教育者も、大実業家も、そして民衆奉仕の政界、法曹界のリーダーも出るという証であります」とメッセージを贈られている通りであります。皆さんがこの誇りを原点として生涯を生き抜いていかれるならば、卒業は決して別れではないと思います。その人の心はいつも創大にあり、いつも創立者のお心と共に生きているからです。
私自身、未来の指導者である皆さんと縁したことを誇りに、どこまでも皆さんの健康と成長をご祈念してまいります。どうかお元気で。またお会いしましょう。
2009.3.21
(『百花繚乱』創価大学35期卒業文集より)