DNAアプタマーやRNAアプタマーは特定の分子と結合する核酸塩基配列です。核酸の中でもDNAアプタマーはRNAアプタマーに比べ化学的に安定であるため、利用しやすいという特徴があります。

DNAアプタマーは試験管内で化学的に、しかも短時間で合成可能であり、免疫原性もない点が天然分子の中でも同じように分子認識に利用されている抗体にはない利点です。

当研究室では、DNAアプタマーの中でも、グアニン塩基がGカルテットという構造を形成することによって、触媒機能化分子を配位させ、酵素のように触媒活性をもつDNA酵素をバイオセンサーに利用する研究を行っています。ＤＮＡ酵素は電極上に固定することで、酵素反応を電気信号で検出することができます（図１）。

現在は、糖尿病に関連するマーカーを結合させることによる酵素活性を電気信号として測定するセンサーの構築を研究しています。