現代日本語の方言として大きな対立は東西対立である。現代語の東西対立を表にして示すと以下のようになる。
| 特徴 | 東日本 | 西日本 |
|---|---|---|
| 文法 ワ行5段活用連用形 | 促音便(買った) | ウ音便(コータ) |
| 形容詞連用形 | 非音便形(白く) | ウ音便(シロー) |
| 一段活用命令形 | 起きろ | オキヨ・オキー |
| 断定の助動詞 | だ | ジャ・ヤ |
| 否定形 | ない | ン |
| 音韻 母音の無声化 | しやすい | しにくい |
| 母音ウ | 平唇のウ[ɯ] | 円唇のウ[u] |
| 一拍語 | 短く発音 | 長め発音 |
| アクセント | 東京式 | 京阪式 |
| 語彙 曾孫 | ヒコ | ヒマゴ |
| 塩辛い | ショッパイ | カライ |
| 梅雨 | ニューバイ | ツユ |
| 挽肉 | ヒキニク | ミンチ |
| 学年 | 一年生 | 一回生 |
こうした対立は、日本語成立当初からあったと考えられている。万葉集東歌や防人歌に見られる変異もそうした日本語の混質性を示していると考えられる。