講義予定(青字は予習の目安)
[ページ数は教科書のもの]
章(予定回数) 内容の概要
0.序論(1回):1.1 宇宙と地球の元素分布
1.原子構造(2回):1.2 同位体と原子量,
1.3 水素原子模型
1.4 波動方程式と電子状態
イオン化エネルギー、電子親和力、電気陰性度
次の箇所は「化学基礎論」の復習にあたるので、簡単に説明する。
p. 9、3行目:1.3〜p. 23下から7行目
p. 27下から13行目「(2) イオン化エネルギー」〜p. 30、3行目「(4) 電気陰性度」の手前
除外項目:遮蔽定数の計算の詳細(p. 27, 6-12行目)
2.化学結合(1.5回):周期表と化学結合,共有結合、電子対反発則、イオン結合,水素結合
除外項目:「金属結合」(第3章で扱う)
p. 47表2.2の「結晶型」のうちNaCl型以外(第3章p. 59以降で出てくる)。
「Born-Haber cycle」(p. 49,
1行目〜p. 50, 4行目)
講義メモのページから「資料:原子価電子対反発(VSEPR)理論」を印刷しておくこと。重要!
3.固体の化学(1.5回):結晶について(プリントを配付)、金属結晶,イオン結晶,共有結合結晶,分子結晶,固体中の電子
除外項目:p. 68、2行目〜下から3行目。
「4.3 無機化学反応機構」(p. 88、14行目〜p.
91、16行目)
4.溶液の化学(1回):水の構造,水溶液、非水溶媒中での酸・塩基,ルイスの酸・塩基,
固い酸・塩基と柔らかい酸・塩基
除外項目:p. 73、下から5行目〜p. 75、11行目(「有機化学I」で説明した内容)
p. 76、「4.2.2 水の電離平衡」〜p. 87、2行目「溶解度積」
(「有機化学I」「分析化学」で説明する内容)
次の章に入る前に、酸化還元反応に関する復習問題に取り組んでおくこと。
5.電気化学(2回):電池の起電力、電気分解(プリントを配付)
除外項目:5.2.5〜5.2.6(p. 114〜p. 120)
「5.1. 電解質溶液」(p. 93〜p. 103)はやや高度なので除外項目にします。
ただし、水圏(海、河川、湖沼)の環境科学や上下水道の環境工学(センサーを含む)に取り組む場合には重要な基礎になります。
独習にあたって:この節のねらいは「(電解質溶液に特有の)導電性というマクロな物理現象を、イオンのようなミクロな粒子の振る舞いに基づいて理解する」ことである。
新しい用語や概念が次々に出てくるので、よく読み返しながら学習すること。
用語についての補足:「導電率」と「電気伝導率」と「伝導率」は同じ内容。最近では「伝導率」に統一される方向である(英語ではすべて
"Conductivity")。
当量濃度c*:正負のイオンの電荷 1 mol に対応する物質量を基準とする濃度。モル濃度cとの関係は、
NaCl(電荷1)では c* = c、
CaCl2(電荷2)では c* = 2c、
Al2(SO4)3(電荷6)ではc*
= 6c
となる。一般に、イオン性物質の化学式に対応する電荷をnとすると、この物質の当量濃度は、c*
= ncとなる。
当量伝導率Λとモル伝導率Λmの関係:式(5.5)、(5.6)に上の関係を用いると、Λ
= Λm/n となる。
p. 98以下の「5.1.3」を学習する際には、その下4行目の記述「いま簡単のために〜を考える。」に注意を払うこと。この節を通してn
= 1、したがって、c* = c、Λ = Λmである。
この節の講義メモ(難しいので詳しく作っている)も参考にしてください。
除外項目:6.6(p. 138-144)、6.8 (p. 146-149)
除外項目:「第7章 生物無機化学」
7.典型元素の化合物(1.5回):水素とs-ブロック元素の化合物、p-ブロック元素の化合物
除外項目:単体の性質に関する記述(予習し、質問してよい)。
予習で「わからない」の多い項目を中心に講義する(だからといって「全部」書いても無視する)。
8.遷移元素の化合物(0.5回)
教科書第11章は、時間に余裕がない場合には授業では扱わない。しかし、「11.1 一般的性質」とTi, Cr, Mn,
Fe, Co, Ni, Pd, Pt, Cu, Ag, Auの単体の反応と化合物については、後に実習で扱うものもあるので、独習しておくこと。
除外項目:上記以外の内容。
除外項目:「第12章 f-ブロック元素」
オレンジ色の項目:定期試験の範囲外