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バックグラウンド逓減用容器(鉛箱)の製作と教材化

ガンマ線を遮蔽する目的で”鉛の箱”を作りました。厚さ4mmの鉛を貼った木箱です(下図)。これを用いてバックグラウンドの逓減を行い、土壌の放射能を見 積もることができれば、科学教育の教材になるかと思われます。

装置の概要
①およその性能
 0.085μSv/h(測定器を箱に入れる前) →→→ 0.040μSV/h(箱に入れた後) 測定器は、HORIBAのPA1000。
②逓減の予想値
 γ線のエネルギーを約0.6MeVと仮定したときの吸収率は約0.5と計算される。このとき、γ線の入射のしかたから、鉛の平均有効長を4.8mmと考え た。
③結論
 以上のことから、遮蔽はほぼ予想通りになったと思われる。
鉛容器

測定の経過
 40Kの濃度別に溶液(25~300Bq/l )と混合物(50~600Bq/l)を作り、鉛容器中で、 PA1000(堀場製作所)の 簡易測定容器を入れて、ブランク値とこれらを入れたときの値の差(上昇)を計測した。その結果はおよそ次のようになった。
 溶 液:200Bq/l で、0.01μSv/hあたりの上昇
 混合物:250Bq/kgで、0.01μSv/hあたりの上昇
5月17日に葛飾区水元公園で採取した土壌を調べたところ、およそ8000Bq/kgという値が出ていたが、後日の校正により、約5500Bq/kg検 出されたことが分かった。ただし、値は厳密なものではない。